COLUMN

ロジャーグラート


スペック

【生産地】 スペイン カタルーニャ州ペネデス

【生産者】 RogerGoulart

ロジャーグラートの発展

食料貯蔵庫から始まったワイナリー


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ロジャーグラートは、スペインのカヴァのブランドの一つ。
スペイン最北西に位置するバルセロナ近郊のカタルーニャ州ペネデスの名門ブランドです。

 

ロジャーグラートの歴史は、初代のナルシス・カナルス・リボットが1860年に深さ10メートルの地下蔵を作った時から始まります。
とはいえ、これはただの家族用の食糧貯蔵庫であり、この時期は未だカヴァも存在していませんでした。

 

そして1872年、同じカタルーニャ州でフランスのシャンパンの技術を用いたスパークワイン「カヴァ」が誕生します。
ブドウ園を所有していたカナルス・リボットは、この10年後の1982年、自分でもカヴァを造るようになりました。
このカヴァが、現在のロジャーグラートのルーツとなります。


現在のロジャーグラート

カナルス・リボットの造ったカヴァは評判を呼び、身内から地元、地元から海外へと販路を増やしていきました。
それからすぐ町に鉄道が通ったこともまた、ロジャーグラートの飛躍の要因の一つとなりました。


現在のロジャーグラート社は、1900年前後にバルセロナで興ったモデルニスモという芸術文化運動の様式で建てられた、レンガ造りの落ち着いた佇まいの建物となっています。
そしてその下には、地下30メートルの深さに縦横に地下蔵が広がっています。
150年前に掘られた食料貯蔵庫は、規模を格段に広げながら今でもロジャーグラート熟成の舞台であり続けています。

地下蔵での成熟

ロジャーグラートの製法は、伝統的な手法を維持することで、泡立ちと味わいのバランスの良いカヴァを作り出しています。
特に重要なのは、やはり地下蔵での熟成です。
カヴァはその名前の由来となった「洞窟(CAVA)」で熟成されますが、この地下蔵はカヴァの熟成に最適な15度という気温と湿度を保っています。

 

地下蔵で貯蔵されたロジャーグラートの原酒は、低温で60日間にわたりゆっくりと発酵が進みます。
その後の瓶内二次発酵は、製品ごとに期間が違いますが、多くは36ヶ月以上の長期にわたって行われます。
最後に瓶を斜めにしてワインの澱を除くデカンティングを行い、完成します。

ロジャーグラートの味わい

ロジャーグラートの原料

ロジャーグラートのあるカタルーニャ州ペネデスでは、この地を代表するチャレロというブドウが特に多く生産されています。
このチャレロはしっかりとした風格と甘さが特徴で、長期熟成のカヴァに向いています。

 

ロジャーグラートのカヴァは、チャレロを中心としてパレリャーダやマカベオといった品種のブドウが用いられています。(「ローズ・ブリュット」以外)若いカヴァにはフレッシュな酸味のマカベオ、熟成カヴァにはチャレロが多く用いられま

す。

 

高級品である「グラン・キュヴェ」は、原酒のワインは特に厳選さたものが用いられています。
また、DOカヴァ(原産地呼称ワイン)の例外的な措置として、地元オリジナルではないフランスのシャルドネも香り付けのために使用されています。

ロジャーグラートの種類

ロジャーグラートのカヴァは、以下の種類があります。

 

【ロゼ・ブリュット】
完熟イチゴのような香りとチェリーの風味が特徴。
涼しい時期に収穫したブドウを10時間おいて色を出し、発酵させています。
18ヶ月という長めの瓶内熟成を行っており、優雅で上品な味わい。

 

【グラン・キュヴェ】
柑橘系の新鮮な香りが特徴。
地域を限定したブドウで造り、48ヶ月以上という長期熟成を行っています。

 

【ゴールド・ブリュット】
フルーティでキレのある辛口。
地元ペネデスで収穫された3種類のブドウを使用。

 

【プラチナ・ドゥミ・セック】
自然の甘みがさわやかなドゥミ・セック(半甘口)のカヴァ。
ファーストモストという一番絞り果汁のみを贅沢に使用。

 

「ロジャーグラート商品紹介」より)

「ロゼ・ブリュット」

MIDORIお勧めのロジャーグラートは、赤い色の美しい「ロゼ・ブリュット」です。
鮮烈な赤い色合いが見た目にも楽しいカヴァです。

 

8度前後に冷やすことで、炭酸と酸味の調和を楽しむことができます。
シーザーサラダやオニオンリングフライ、軽い味の料理が合うとされています。

 

是非お店でお楽しみください。

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